2013/05/28

着物モデル詐欺と特定商取引法違反


着物モデル募集と広告し,着物を買えばモデルになれると偽ったとして詐欺と特定商取引法違反で逮捕者がでたそうです。

実際にモデルを派遣した形跡がないならば,詐欺という構成はわかりやすいと思います。

では,特定商取引法違反とはなんでしょうか。

特定商取引法とは,消費者保護と取引の公正を目的にした法律です。

いくつかの取引類型にルールを設定しています。

今回は,「業務提供誘引販売取引」 (簡単に言うと,商品を購入するなどの負担をすれば,仕事を紹介して一定の利益を得させますよ,という誘い方をする取引です)の規制に関係しています。

こうした取引では,勧誘する時に,紹介してもらえる仕事の内容やギャラ,引き替えに買わされる商品などについて,業者は嘘を言ってはいけないと定められています(不実の告知の禁止 特商法52条1項各号)。

上記に違反した業者には,業務停止などの行政処分等(56条,57条)や,3年以下の懲役または300万円以下の罰金(あるいはその両方)に処せられる(70条)可能性があります。