イタリアの有名ブランド・ビアンキの自転車が走行中壊れ,乗っていた人が重傷を負った事件で,東京地裁が合計2億4100万円の損害賠償請求を認めたそうです。
この訴訟では,製造物責任法(いわゆるPL法)に基づく責任が争われたようです。
PL法は,
1 製造物の欠陥
2 他人の生命身体又は財産を侵害
が認められる場合に,人損・物損の賠償責任を負うというものです。その製造物を輸入した者も責任を負います。
ここで言う「欠陥」とは,「当該製造物の特性、その通常予見される使用形態、その製造業者等が当該製造物を引き渡した時期その他の当該製造物に係る事情を考慮して、当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていること」とされています。
しかし, ここから具体的な基準を読み取ることは,なかなか難しい場合があります。
なお,欠陥がある限り,「無過失責任」とされています。
今回のケースでは,全身まひと被害が甚大なこと,また損害を受けた方が会社社長とのことで,逸失利益(後遺症等で得られなくなった収入など)等が高額になったため,2億4100万円の損害額が認定された可能性があります。