前回は,自分から見た,他の弁護士の仕事管理の方法と,自分がやりたい方法がOmniFocusとStaccal(iCal)でどうやら出来ていると書かせてもらいました。
自分がやりたかったのは,一つは,手帳に記入している予定(カレンダー)を電子化(初めからiPhoneで入力)すること。
もう一つは,(大規模なグループウェアではなく)シンプルな案件ごとのタスク管理をしたいというものです。
以下,使ってみたソフト,使ってみて分かった感想などを書いてみます。
1 全体を統合するグループウェア
作った書類データなども取り込んで一括管理グループウェアはたしかに便利なので,私もはじめはDayliteにようなオールインワンなグループウェアを試しました。Dayliteは中小企業程度の規模を対象にしており,デフォルトのテンプレートにLaw officeが入っているなど,システムと法律業務の親和性は高く感じました。
あと,Mac専用ソフトでデザインもかっこいいんですよね。
しかし,デメリットもありました。
まず,日本語化されていないこと。
Dayliteはデータ自体は日本語OKでしたが,ソフトの画面自体は全て英語表記です。
私では,メニューの意味を知ることにも大変な労力を使いました。
また,日本のユーザがほぼいないのか,web上にも日本語の情報が全くありません。
モバイルでの利用についても,Dayliteは当時(試したのは2,3年前),サーバ・クライアント型システムでモバイルとの連携もできたのですが,自前でサーバを用意して公開する必要があり(少なくともありそうだった),手間がかかるなぁという印象でした。
悪戦苦闘するうちに,OSアップデートで起動不可能になり(数ヶ月後に解消),これも自前のパソコンで構築するシステムの痛いところだなぁと思ったり。
2 案件ごとの管理ができるOmniFocus
Dayliteの挫折から、全て自前で用意するオールインワンなシステムではなく,クラウドベースで複数のソフトを使い分ける方向に転換しました。
いくつのソフトに分業するかを考えたところ,業務を管理するには、作業管理と日程管理(カレンダー)の二種類に最低限分かれると考えました。
作業管理は、弁護士は事件ごとに考える人が多い(自分も含め)ので、案件(プロジェクト)ごとの管理ができるのが第一条件です。
標準のリマインダーのような単にtodoを羅列したものは対象から外れます。
選んだのは、おそらく最も有名なMacのgtdソフトであるOmniFocusです。
OmniFocusは各端末にインストールする必要のある専用アプリケーションです。
良いと思ったポイントは、プロジェクト単位の管理ができること。
私は各案件がツリー状に表示されないとなんだか気持ち悪いのですが(tagをつけて検索で管理とか苦手),OmniFocusはちゃんとツリー状に管理できる点がgood。
私は各案件がツリー状に表示されないとなんだか気持ち悪いのですが(tagをつけて検索で管理とか苦手),OmniFocusはちゃんとツリー状に管理できる点がgood。
さらに製品が日本語化されている(されてきた歴史がある)点も大きなポイントです。
また,専用アプリなのでどうかな?と思っていたモバイルとの同期ですが,OmniFocusは,
- iPhoneにもiPadにも最適化したアプリがあること(ただし,アプリの相場からすると結構高価ですが)
- Omniが用意したサーバを介してクライアント同士が同期可能(データ自体はクラウドベースということ)
ところで,toodledoやNozbeのような,クラウド(ブラウザ)ベースのGTDを選ぶことも,モバイルとの同期などの点では優れているようにも思えました。
これらと比べて,OmniFocusはブラウザベースよりも(ネイティブソフトなので)快適だし,美しい。
(Mac版は)日本語で使えるのも大きいです。
普段使うものなので,そういう手触りは重要でした。
あと,OmniFocusくらいのソフトなら,個々のデバイスに別個にインストールされていても,まぁ管理可能かなと。
3 カレンダーはどうするか
予定管理は当然カレンダーソフトの担当です。予定は現場でモバイルから入力したいので,クラウド経由でデスクトップと同期できる事が必須です。
(1)どのクラウドと同期させるか
まず,Googleカレンダーとの同期を考えました。
同期自体はiPhone標準のカレンダーでもできるのですが、今一つリアルタイムに同期できませんでした(私の技術不足でしょうが)。
そこで,iPhone等iOS機器との親和性が高いiCloudのカレンダーをクラウドとして同期させていくことにしました。
ちなみに,ウィンドウズでも,ブラウザでiCloud.comからカレンダーにアクセスできるので,私の環境ではiCloudで問題ありませんでした。
デスクトップのコンピュータでは,iCalもしくはiCloud.comを使うことにしました。同期自体はiPhone標準のカレンダーでもできるのですが、今一つリアルタイムに同期できませんでした(私の技術不足でしょうが)。
そこで,iPhone等iOS機器との親和性が高いiCloudのカレンダーをクラウドとして同期させていくことにしました。
ちなみに,ウィンドウズでも,ブラウザでiCloud.comからカレンダーにアクセスできるので,私の環境ではiCloudで問題ありませんでした。
(2)カレンダーアプリ
しかし,iPhone標準のカレンダーは,月表示では予定の詳細が表示されない(当該日にドットが表示される)のが非常に不満です(iPad版では表示してくれます)。
いくつかカレンダーアプリを見て,表示や操作感の良さからStaccalを選びました。
もっとも,月表示で予定を少しだけでも表示してくれるなら,他のアプリでも大丈夫です。
ところで,iPhone標準のカレンダーでは過去ログの検索ができない?との情報がweb上にありました。
しかし,私の環境ではiOS7のカレンダーで過去の検索ができています。
当然,Staccalでも検索はばっちりです。
ところで,iPhone標準のカレンダーでは過去ログの検索ができない?との情報がweb上にありました。
しかし,私の環境ではiOS7のカレンダーで過去の検索ができています。
当然,Staccalでも検索はばっちりです。